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東京都渋谷区の歴史
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所在地 渋谷区西原3-31-1 (雲照寺)

 木造十一面観音立像 
  区指定有形文化財 平成19年(2007)3月1日
 本像は、頭上に十面と化仏立像をいただく十一面観音立像で、左手で未開の蓮華を挿す水瓶をとり、右手は肘を軽く曲げて下ろす姿です。現在は、頭上面のすべてを後世に作り直している(このうち一面を欠く)状態ですが、本来十一面観音像として造立されたことは確かです。
 像の表面も近世の着色に覆われていますが、おなかを引きしぼり、腰をわずかに左にふり、右足を前に出して立つ細身の優美な姿は、平安時代後期の特色をよく伝えています。ただし、お顔の奥行きが深い点や腰につける裳の正面に渦文をあしらうかたちなどは、平安時代前期の作風を踏襲するもおで、院政期の中央の作とも異なるつくりといえます。像本体は、頭部から両足まで一本の樹木(針葉樹)で通し、像の内部を刳り抜かない一本造(いちぼくづくり)という技法によっています。
 本像の伝来は不明ですが、都風の洗練された表現様式を巧みに活かした12世紀半ば頃の古像が当区に存在すうのは稀有な例です。
 渋谷区教育委員会
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